Genealogy2012-08-03(Fri)

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2003年にヘリウムクリーンワイヤーが登場し、ようやくアルファトラッドが発売され、フーデットノーズデザインのワイヤーゲードカラビナが各社出揃ったので感じた点をいくつか

画像手前から

DMM Alpha Trad

Weight 34g(実測値36g)
Closed Gate 24kN
Open Gate 9kN
Minor Axis 7kN
Gate Opening 27mm
Rope Bearing 8.5mm

Wildcountry Helium Clean Wire
Weight 33g (実測値34g/アナダイズド)
Closed Gate 24kN
Open Gate 10kN
Minor Axis 7kN
Gate Opening 27mm
Rope Bearing NA

PETZL ANGE L
Weight 34g (実測値35g)
Closed Gate 22kN
Open Gate 10kN
Minor Axis 7kN
Gate Opening 26mm
Rope Bearing 9.8mm

Black diamond Hood Wire
Weight 37g (実測値38g)
Closed Gate 24kN
Open Gate 8kN
Minor Axis 8kN
Gate Opening 24mm
Rope Bearing NA

それぞれのスペックはこんな感じです。
で、とりあえずハンガー側はアンジュLで確定なんじゃないでしょうか。他の3つよりもノーズがコンパクトでノーズのカーブも穏やか。ゲートを開かなくてもハンガーに押し付けるだけで楽にクリップできます。おまけに単線ワイヤーは複線ワイヤーに比べてワイヤー部分がハンガーの上に乗っかりにくく、(単線なので複線よりも不安定でハンガーの上で動きやすいから)さらにゲート付け根に樹脂製デフレクターがあるのでハンガーの上で反転状態になってもスパイン側へ復帰しやすい設計になってます。アンジュSよりも大きいのでグローブしててもハンドリング良し。ノーズに穴が空いているので異物が詰まる事が少ないのもグッド。

ではロープクリップ側は?
ということですが、クリップの癖も違えば手の大きさも違うでしょうし優先する項目は人それぞれですんで、各々好きなもの使えばよろしということになるのですが、結果的になってしまった逆クリップや自動アンクリップしやすい方向にフォールしてしまった状況でもこの4つのカラビナの中で際立って外れにくい(あくまで外れにくいというだけで絶対に外れないわけではない)のはアンジュLですね。
国内流通価格ではフードワイヤーがぶっちぎりで、他の3つを4枚買う予算でフードワイヤーは6枚も買えてしまいます。現行のホットワイヤーよりはやや小ぶりですが、クセのあるボディでは無いので特にクリップがやり辛いという事も無く、最もバランスがとれたモデルです。

現在のDMMとワイルドカントリーの関係がどうなっているのか良く分かりませんが、プロトタイプのドラゴンカムと現行のヘリウムフレンズのトリガー及びステムループが非常に良く似ていた事から鑑みるに、今でもワイルドカントリーの一部の製品の製造はDMMが受け持っているのかなと個人的には思ったりしています。
そんな2社が生み出したヘリウムクリーンワイヤーとアルファトラッド。ノーズ形状もほぼ同じなので比較しながら見ていきましょう。

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ボディサイズはほとんど変わりませんが、手にしてみるとアルファトラッドが若干小さめの印象を受けます。スリングキャッチ部分はアルファトラッドのほうが広く、16mmのナイロンスリングにもなんとか対応します。ヘリウムクリーンワイヤーは16mm以下のダイニーマスリングでないと色々と不都合が出てしまう狭さ。ロープベアリング径は見た目ほとんど変わりません。アンジュLやフードワイヤーに比べて小さく、アンジュLとアルファトラッドではその差が1.3mmもあります。

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開口幅もワイヤーゲート長もほとんど変わらず、ゲートクリアランスも27mmで同じということで、なんだか比較していても仕方がないんじゃね?という気分になってくるのですが大きく違う点があるのです。
それはワイヤーゲートのバネ圧。
アルファトラッドはワイヤーゲートのバネ圧がかなり低めに設定されていて、カンプのフォトンワイヤーに迫る押し込みの軽さです。良いか悪いかは置いておいて、とりあえず前傾壁で宙に浮いている状態で握りこみクリップをする時なんかにはゲートが硬くないほうが有利には働きます。

追記 2012/12/25
アルファトラッドのバネ圧は低いと前述しましたが、シルバーとBLTで差があり、さらに個体差も激しい事が複数のアルファトラッドを使ってみて分りました。固体によってはヘリウムクリーンワイヤーとほとんど変わりません。
DMMのワイヤーゲートカラビナの一部(アルファトラッド、ファントム、スペクターⅡなど)はゲート形状が左右で異なるものがあり、どの部分を指で押さえるかで体感するバネ圧に変化が生じるのですが、その事を述べているわけではなく、単純にバネ圧にけっこうムラがあるということです。


前置きが長くなりましたが
それならお前は何選ぶ?
と、問われれば

mini-20120808-DSC03550.jpg


ハンガー側:アンジュL
ロープクリップ側:アンジュL

何のひねりもありませんが、AQDとアイス/冬季用のQDはしばらくこの組み合わせで使うつもりです。
ハンガー側にアンジュLを選択したの理由は前述の通りです。
ロープクリップ側にもアンジュLを選んだのは、クリッピングの仕方を変更した結果、素手でも冬用グローブを装着していてもまったく違和感なくクリップできるようになったからです。そうなると凡ミスやらかすようなクライマーはクリップが問題無いならばより安全性重視で作られているカラビナを使いたいわけで、その点においてアンジュLは下の箇条書きのような特徴を備えています。

・意図せぬアンクリップに対して他の3つより強い耐性がある
・ノーズはコンパクトでゴミや氷の類が詰まりにくい
・ゲートのバネの耐久性(パッチンパッチンの耐久回数)が高い
・デフレクターによるクリップアシスト

アイス/冬季用のQDにデフォルトのアンジュフィネスLLを使うのはエクスプレススリングの使い勝手がダイニーマスリングにしては縫い合わせ部分が多く握りやすい点と、細いのに不用意に捩れにくく、総合的にナイロン製エクスプレススリングに近い感覚で扱えるのが大きな理由です。その他にもアンジュ側のストリングリテイナーが効果的で、ほとんどカラビナのズレが発生しないことも理由のひとつです。

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2012-09-09 01:19 | | [ 編集]

Re: タイトルなし

はじめまして
コメントありがとうございます。外出先から戻りましたらお返事させていただきますね。
お手数ですが夜までお待ち下さい。

2012-09-09 08:26 | URL | 虻 [ 編集]

Re: タイトルなし


こんばんは 虻です
ノーズの最も厚い部分はほぼ同じ厚みで、先端はアルファトラッドのほうが細いです。この2つとフードワイヤーはほとんど同じです。ルベルソ4のテンションリリース用の穴にほとんど入りません。
アンジュLは入ります。
アングルや軟鉄製の縦穴ハーケンで深く打ちこまれてリスに穴が少し入ってしまっているなら別ですが、通常はほとんど気にしなくて良いレベルです。ただしBDのナイトロンやペツルのスピリットのほうがスムーズな事はスムーズです。
バイオニックシリーズは使った事がないので詳細は存じてません。
ただし、店頭で触り比べた時はフーデットノーズではないノーマルなワイヤーゲート形状のバイオニックよりはフードワイヤーの方がゲートクリアランスは大きいと感じました。



2012-09-10 00:20 | URL | 虻 [ 編集]

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